英国の欧州連合(EU)からの離脱が最大で10月31日まで約半年間、延期されることになった。英国と他のEU27カ国が11日未明(日本時間11日朝)、臨時の首脳会議で合意した。だが英国内では、離脱条件を定めた協定案の合意に向けた道筋がなお見えていない。
EU臨時首脳会議の終了後、11日未明の記者会見でメイ英首相は強調した。「できるだけ早く離脱する必要があると、引き続き信じている」。5月22日までに離脱の条件などを定めた協定案を批准し、欧州議会選に参加せず、6月1日に離脱するという細い道をまだ諦めていない。
メイ政権がEUと昨年11月に合意した協定案は、英議会で3月末までに3度も否決された。協定案の批准に必要な議会承認に向け、メイ氏は反対を続ける与党・保守党の強硬離脱派を見限り、最大野党・労働党と協力する方針に転換した。11日も話し合いを続ける。
だが与党内では、労働党を率い…