3年前の熊本地震で被災した熊本城(熊本市中央区)の小天守最上階(4階)を復旧する工事が15日、始まった。小天守は地震で柱や壁が壊れ、石垣も大きく崩れた。耐震性を高めるため最上階を一度解体し、軽量化してつくり直す。
この日は午後から、重さ約3トンの鉄骨をクレーンで小天守の上までつり上げた。最上階を支える中央の4本の柱を組み上げた。大型連休までには、石垣からの高さが約19メートルとなる、小天守の骨組みが完成する。
最上階の外観は今年度内に修復を終える。内部の展示施設をつくり直し、本格的に一般公開されるのは、再来年の春になる見込みだ。
熊本城の天守閣は1877(明治10)年、西南戦争の戦闘が本格化する直前に焼失。1960年に鉄骨やコンクリートで復元された。(大畑滋生)