段ボール大手のレンゴーが10日発表した2019年3月期決算は、通信販売向けの段ボールがよく売れたため、売上高が前年比7・8%増の6531億円、純利益は3・3%増の171億円だった。
段ボールの国内生産量は4・6%増えた。ただ、古紙価格は昨年1年間で25%ほど上昇。米中貿易摩擦の影響で中国政府が米国から輸入する古紙に高関税をかけた影響で、日本国内の相場も上がったからだ。燃料費や物流費も上がり、レンゴーは段ボールの値上げで価格転嫁を進めている。足元の古紙価格は落ち着いているが、「予断を許さない状況」(馬場泰博専務)という。
20年3月期は値上げの効果や通販向けなどが引き続き伸びるとみて、売上高は7・2%増の7千億円、純利益は45・7%増の250億円を見込む。(橋本拓樹)