欧州連合(EU)からの離脱をめぐり、英国のメイ首相は21日、2度目の国民投票をやるかどうかについて、英議会で採決する機会を条件つきで設けることを明らかにした。メイ氏は国民投票の再実施に反対しているが、野党側の支持を狙ったものといえる。ただ、国民投票の再実施は議会全体では多数派ではなく、実現のハードルは高そうだ。
メイ氏は会見で「EU離脱に関する新たな提案」を発表。国民投票を再実施する是非のほか、EUと円滑な貿易を続けるため一時的にEU関税同盟に残る案などについて、英議会に判断の機会を設けるとし、「これが離脱を実行する最後のチャンスだ」と理解を求めた。
メイ政権とEUが合意した、離脱の条件を定めた協定案は、英議会でこれまでに3回否決された。メイ氏は6月初めにも、協定案に関する4回目の採決を予定している。今度の採決では、協定案に加え、国民投票の再実施など新たな提案をセットで問うとしている。国民投票の是非を採決するには、英議会はまず協定案に賛成しなければならない仕組みにした。
このため、仮に国民投票を英議会が支持し、再実施する場合には、協定案の条件通りに離脱するか、またはEUに残るかを問うものになるとみられる。
ただ、今回の提案には、最大野…