第3日は11日、八戸長根など4球場で12試合があり、これで1回戦全25試合を終えた。昨夏の覇者・八戸学院光星は、チーム6本塁打のコールド勝ちで初戦を突破。12日ははるか夢、青森市営の2球場で2回戦4試合が予定されている。
ニュースや動画をリアルタイムで!「バーチャル高校野球」
信頼受け完投 準備重ね先制 七戸・野辺地 内山翔太選手(3年) 荒谷航平投手(3年)
七戸高と野辺地高。連合チームとして同じグラウンドに立つ両校の選手たちが、夏の1勝をもぎとった。
5点リードで迎えた八回裏、1死満塁のピンチ。七戸・野辺地のエース荒谷航平(野辺地高3年)の元に仲間が集まった。
長打1本で試合がもつれる苦しい状況。だが、「お前に任せる」という仲間の声で、焦りは消えた。次打者を外野フライに打ち取ると、続く打者も得意のスライダーで三振。無失点で切り抜け、大きく勝利を引き寄せた。
荒谷は昨夏も連合チーム「上北連合」で大会に出た。チーム全体で練習する機会は少ないが、荒谷は意識して後輩たちにも声をかけ、夏のためにチームワークを磨いてきた。
この日の初戦には、両校合わせて約400人がスタンドに結集。吹奏楽部も合同の演奏で試合を盛り上げた。大声援に背を押され、荒谷は9安打を浴びながら、133球で完投した。
打撃で活躍したのは、7番を打つ内山翔太(七戸高3年)だ。外に開いてしまう打撃フォームを修正し、夏のために準備を重ねてきた。二回に先制の適時打を放つなど、4打数4安打5打点の活躍。チームに勝利を呼び込んだ。
内山の奮闘に呼応するように、打線は全員安打を達成。三回には打者一巡の猛攻で一挙5点を奪うなど、一丸となって猛攻を展開した。
荒谷は「連合チームでも夏勝てるんだって見せたかった」と気合十分。内山は「ここで満足せずに次の試合に臨みたい」。連合チームの夏が、まだ続く。(仲川明里)