感染症が発生する前にも、一部の旅行会社がネット有名人や旅行の達人による「オフラインのお店紹介」のライブ配信を試みていた。感染症により、より多くの文化旅行系の企業が覚醒し、オンライン旅行プラットフォーム、博物館、観光スポットなど観光産業の垂直型プレイヤーが、オンラインのライブコマースに次々押し寄せたり、クラウド観光による「フォロワー育成」モデルを始めたりした。
業界関係者は、「現在は旅行プラットフォームでは検索が多い割には予約はほとんどないという状態で、今後1年間有効なホテルの予約が多い。今はまだ省内の近場の旅行が中心で、周辺ツアーや郊外ツアーが自由旅行の大半を占める」と述べた。
しかしすべてのオンライン旅行プラットフォームがライブ配信で旅行商品へのリンクを打ち出すわけではない。あるプラットフォームは、オンラインライブ配信業務はフォロワー育成が狙いという。旅行SNSの馬蜂窩旅遊網のライブ配信業務の責任者は、「今年2月に、馬蜂窩はライブ配信業務を試験的にスタートし、毎日大体3回から10回配信している。現在、プラットフォームには1千人に迫る旅行のライブ配信パーソナリティがおり、配信する場所は世界の人気観光地数百ヶ所に及び、毎日100回近く配信している」と話した。
同責任者は、「旅行業界では消費に至る道が一般的な小売産業と異なり、ユーザーは決定までにより長い時間をかける。また旅行商品は往々にして将来のことを前もって購入するという性質を帯びている。そのため旅行のライブ配信の商業化ルートは決して単なるライブコマースではない」と指摘した。
またオンライン旅行プラットフォームのQunar.Comのスタッフは取材に対し、「今年のメーデー連休までに、当社のプラットフォームは旅行ライブ配信の関連業務を打ち出す予定だ」と明かした。(編集KS)
「人民網日本語版」2020年4月17日