瑛梨香ちゃんが吸い込まれたプール吸水口のネジ穴に残っていた針金は古くなって切れた可能性が高いことが県警捜査1課と東入間署の調べで分かった。プールを管理していた「京明プランニング」=さいたま市見沼区=の現場責任者は「契約した6月19日以降、さびていたから(針金を)取り換えた」と説明していたが、県警は古い針金を放置していた可能性もあるとみて調べている。
県警の実況見分などでは、プール壁面の左下のネジ穴に残っていた針金1本しか見つかっていない。科捜研で針金を鑑定した結果、直径2~3ミリで、外側が黒いビニールようのものでコーティングされていた。切れた部分の断面から、針金は古くなって切れたとみられる。県警は3日もパイプに残っていた汚泥やポンプ室の内部を捜索し、他にも針金が残っていないか調べる。
事故があった吸水口の外側にはステンレス製のふた(縦横60センチ)が左右に2枚取り付けられ、左側のふたが外れて瑛梨香ちゃんは吸い込まれたとみられる。本来はふたの四隅がネジで固定されていなければならなかった。【弘田恭子、酒井祥宏】
毎日新聞 2006年8月3日