【リオデジャネイロ=共同】来年、五輪が開催されるブラジル・リオデジャネイロと周辺地域で今年に入り、犯罪組織の抗争などによる流れ弾の被害が急増している。地元メディアなどによると、1月だけで少なくとも19件発生し、子供を含む4人が死亡した。
ほとんどがスラム街など貧困地区で起きているが、多くの外国人旅行者が訪れる五輪を前に治安当局は対策を迫られている。
流れ弾被害は2011年が88件、12年は117件、13年は120件で9人が死亡。この数年、漸増傾向にある。犯罪組織同士の縄張り争いが激化していることなどが原因とみられている。
1月17日にはリオ西部の貧困地区の路上で4歳の女児が流れ弾に当たって死亡。18日にはリオ北部のプールで9歳の男児が頭に流れ弾を受けて死亡した。いずれも犯人は特定されていないもようだ。
死亡した女児の母親は「(犯人には)できるだけ厳しい刑を与えてほしい。娘は帰ってこなくても、罪もない人の死をこれ以上繰り返させないために」と話している。〔共同〕