甘利明経済財政・再生相は12日午後、衆院本会議での経済演説で、昨年末に閣議決定した緊急経済対策について「スピード感を持って具体化を図っていく」と強調する。成長戦略も年央に改定する考えを示す。安倍晋三政権の経済政策であるアベノミクスは「これまで以上に強力に推進、展開する」と表明する。
併せて昨年から機運の高まった賃上げの流れを「今年の春も、また翌年の春も継続させ、経済の好循環の拡大を目指していく」と述べる。交渉が正念場を迎えている環太平洋経済連携協定(TPP)は「交渉の早期妥結へ向けて努力し、国益をしっかりと最終的な成果に反映すべく全力を挙げて交渉に取り組む」方針を示す。
経済再生だけでなく財政健全化も実現することを強調し、2017年4月に消費税率を確実に10%に引き上げるとともに、歳出改革などに尽力する考えを説明する。財政健全化に向けて夏までに具体的な計画を策定する方針も改めて述べる。〔日経QUICKニュース(NQN)〕