ANAホールディングス(HD)は片野坂真哉副社長(59)が4月1日付で社長に昇格する人事を固めた。伊東信一郎社長(64)は代表権のある会長に就く。伊東氏は2009年に全日本空輸(現ANAHD)の社長に就任し、同社を6年間率いた。国際線の旅客輸送実績で日本航空を逆転するなど成長に道筋を付け、持ち株会社制も軌道に乗せたことから、世代交代を進める。
13日に開く取締役会で正式に決める。大橋洋治会長(75)は相談役となる方向で調整している。
片野坂氏は主に人事部門を歩み、現在はグループ全体の経営企画などを担当している。今後、成長の柱に据える国際線事業の拡大のほか、航空貨物や格安航空会社(LCC)事業の収益改善を進める。
片野坂 真哉氏(かたのざか・しんや)79年(昭54年)東大法卒、全日本空輸入社。09年取締役、13年からANAHD副社長。鹿児島県出身。