【ニューヨーク=山下晃】13日のニューヨーク原油先物相場は4日続落した。指標となるWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート、期近物)は一時1バレル44.75ドルまで下落し、およそ1カ月半ぶりの安値をつけた。国際エネルギー機関(IEA)が3月の月報で米国の生産は減少しにくいと指摘し、需給の緩みが改めて意識され売りが活発になった。
WTIの終値は前日比2.21ドル安い1バレル44.84ドル。IEAは米国の原油生産が高水準で推移しており、「米国の供給量がいずれ減少する」という見方に反する状態が続いていると分析。原油相場には下落リスクがあると指摘した。
WTIは週間では1割下落した。米国での高水準の在庫が重荷となっているほか、このところドルが主要通貨に対し強く推移しているため、ドル建てで算出される原油先物価格には割高感から下押し圧力がかかりやすい。油田開発に使う掘削設備(リグ)の稼働数の減少が材料となり2月には50ドル台を上回って推移する場面も目立ったが、再び弱含む展開となっている。