1日の東京外国為替市場で円相場は4営業日ぶりに反発した。17時時点では1ドル=119円85~88銭近辺と、前日の同時点に比べ35銭の円高・ドル安水準で推移している。10時すぎに119円42銭近辺まで上げ幅を広げた。前日の欧米株安や1日の日本株安が「低リスク通貨」とされる円を買う動きにつながった。日銀が朝方発表した全国企業短期経済観測調査(短観)は、大企業製造業の業況判断指数などが市場予想を下回ったため「低調な内容」と受け止める声が多く、日本株の売りと円買いを後押しした。
ただ円は上値も重かった。3日に発表される3月の米雇用統計を控え、持ち高を大きくは傾けにくいという参加者が多かった。午後にかけては円を売ってドルを買い戻す投資家が増え、円は1ドル=120円03銭近辺まで伸び悩んだ。9~17時の円の値幅は61銭程度だった。
円はユーロに対しては続伸した。17時時点では前日の17時時点に比べ31銭円高・ユーロ安の1ユーロ=128円92~96銭近辺で推移している。対ドルと同様に、ユーロに対しても円買いが入った。ギリシャの債務交渉を巡る先行き不透明感も円買い・ユーロ売りを誘った。午後に一時上げ幅を縮めたものの、夕刻にかけては再び円買い・ユーロ売りが入った。
ユーロはドルに対して小反発した。17時時点では同0.0004ドルユーロ高・ドル安の1ユーロ=1.0755~58ドル近辺だった。ギリシャ懸念などからユーロ売りが先行した。その後は持ち高整理のユーロ買い・ドル売りが断続的に入った。〔日経QUICKニュース(NQN)〕