【NQNニューヨーク=川内資子】2日のニューヨーク外国為替市場で円相場は7営業日ぶりに反発し、前日比65銭円高・ドル安の1ドル=124円05~15銭で取引を終えた。ギリシャへの金融支援を巡る交渉が近く合意に達するとの観測からユーロが対ドルで大きく上昇したのにつれて、円買い・ドル売りが優勢となった。
欧州連合(EU)などによるギリシャへの金融支援に関する協議がまとまりつつあると、欧米メディアが2日に報じた。協議難航の懸念が和らぎ、ユーロがドルに対して大きく上昇。対円でドルを売る動きにつながった。
4月の米製造業受注が前月比で市場予想より大きく減った。米景気回復が鈍化するとの警戒感も円買い・ドル売りを促した。
足元で急速に円安・ドル高が進んでいたため、目先の利益を確定する目的の円買いが入りやすかった面もある。
円の高値は123円75銭、安値は124円77銭だった。
円は対ユーロで大幅に反落し、前日比2円05銭円安・ユーロ高の1ユーロ=138円35~45銭で取引を終えた。ギリシャ支援を巡る期待感からユーロ買いが膨らんだ。
5月のユーロ圏の消費者物価指数(速報値)は前年同月比0.3%上昇と、半年ぶりに上昇した。ユーロ圏のデフレ懸念が後退したことも、ユーロ買いにつながった。
ユーロはドルに対して大幅に反発し、前日比0.0225ドル高い1ユーロ=1.1145~55ドルだった。ギリシャ支援への期待感やユーロ圏のデフレ懸念の後退を背景に、ユーロ買いが優勢となった。
ユーロの高値は1.1195ドル、安値は1.1024ドルだった。