【ロンドン=共同】2010年に米外交公電を暴露した内部告発サイト「ウィキリークス」は19日、サウジアラビアの秘密の外交公電50万件以上を入手したとする声明を発表し、インターネット上で公開を始めた。
真偽は不明だが、在外公館の公電のほか、内務省や情報機関の極秘報告、外務省の電子メールも含まれるとしている。秘密に包まれた地域大国の内幕が暴露される可能性がある。
AP通信によると、在テヘランのサウジ大使館が外務省に宛てたとされる文書には、欧米など6カ国とイランの核協議に懐疑的な記述があった。また、11年に米特殊部隊に殺害された国際テロ組織アルカイダの指導者ビンラディン容疑者の死亡証明書を、同容疑者の息子が在サウジの米大使館から入手したと記した文書も含まれるという。
入手方法は不明だが、声明は「イエメンのサイバー軍」を名乗る組織の攻撃によりサウジ外務省のネットワークが破られたと説明。19日に6万件以上を公開した。大半はアラビア語。
声明はまた、ウィキリークス代表のアサンジ容疑者(43)がロンドンのエクアドル大使館で籠城を開始してから19日で3年になったと指摘。サウジを「秘密主義の独裁体制」と批判するアサンジ代表の言葉も引用した。