大分県警杵築日出署は6日、杵築市の住宅が全焼し、焼け跡から子供とみられる4人の遺体が見つかった火災で、現住建造物等放火の疑いで逮捕された海上自衛官、末棟憲一郎容疑者(40)が「家の中に火を付けたことは間違いない」と話していると明らかにした。
火災現場に居合わせた複数の人の話を総合すると、出火の際、言い争う男性の声が聞こえたほか、現場で末棟容疑者が息子の名前を呼び、「俺が悪かった」と泣きながら叫んでいたという。
県警によると、出火当時、子供の多くは2階にいたが、容疑者と妻(42)は1階にいた。県警は妻との間で口論になった可能性があり、妻が経緯を知っているとみて事情を聴いている。
火災では末棟容疑者の5~14歳の子供4人が行方不明になっており、県警は遺体の4人とみて身元の確認を進めるとともに、動機や経緯を調べている。4人は2階の同じ部屋で寝ていた可能性がある。県警によると、末棟容疑者も右腕をやけどし、搬送先の病院で事情を聴いたところ、関与を認めた。
逮捕容疑は5日午後11時55分ごろ、杵築市の妻宅に火を付け、全焼させた疑い。
県警によると、住宅には妻のほか、親戚宅にいた長男(18)を除く子供7人がいた。うち長女の悠佳梨さん(14)、四男の雅祐君(9)、次女の真由美さん(7)、五男の滋ちゃん(5)の4人が行方不明になった。ほかに妻と三女(3)がけがをして病院に搬送された。〔共同〕