【ＮＱＮニューヨーク＝古江敦子】３日のニューヨーク外国為替市場で円相場は反落し、前週末比10銭円安・ドル高の１ドル＝124円00～10銭で取引を終えた。午前は低調な米経済指標を受けて円買い・ドル売りが強まったが、取引終了にかけては７日発表の７月の米雇用統計の内容を見極めたいとして、持ち高を調整する目的の円売り・ドル買いがやや優勢になった。

アジアと欧州市場で円が売られた流れを引き継いで始まった。朝方発表の６月の米個人消費支出は前月比0.2％増と市場予想に一致したが、増加率は前月（0.7％）から減速した。米サプライマネジメント協会（ＩＳＭ）が発表した７月の製造業景況感指数は52.7と前月から低下し、市場予想も下回った。米景気回復の鈍さが意識され、円は前週末比の終値近辺まで買い戻された。

取引終了にかけては円売りが出た。７日発表の７月の米雇用統計が堅調な改善を示せば、米連邦準備理事会（ＦＲＢ）が利上げに動きやすくなるとの観測は根強く、円売り・ドル買いが徐々に強まった。

円の安値は124円27銭、高値は123円85銭だった。

円は対ユーロで反発した。前週末比40銭円高・ユーロ安の１ユーロ＝135円70～80銭で取引を終えた。ユーロがドルに対して下落し、円に対してもユーロ売りが及んだ。

ユーロは対ドルで反落。前週末比0.0035ドル安い１ユーロ＝1.0945～55ドルで終えた。５週ぶりに取引を再開したギリシャの株式相場が急落したのをきっかけにユーロが売られた。英金融情報・調査会社マークイットが発表したユーロ圏の製造業購買担当者景気指数（ＰＭＩ）ではギリシャの悪化が目立ち、「ギリシャ経済がユーロ圏景気の回復に悪影響を与える可能性が意識された」（フォーリン・エクスチェンジ・アナリティクスのデービッド・ギルモア氏）との指摘があった。

ユーロの安値は1.0942ドル、高値は1.0989ドルだった。