神奈川県選挙管理委員会は25日、4月12日投開票の横浜市議選青葉区選挙区で初当選した自民の中山まゆみ氏(48)について、届け出た同区の住所に公選法が定める「3カ月以上の居住実態」が認められなかったとして、当選を無効とする裁決をした。
県選管によると、中山氏らが来月下旬までに裁決取り消しを求めて東京高裁に提訴しなければ当選無効が確定し、次点候補が当選者となる。
裁決によると、中山氏は約4年前から東京都内に居住。福田峰之衆院議員(比例南関東)から出馬を要請され、同議員側から1~4月、住宅を借りて政治活動した。住民票は移したが、大半の期間、ガス使用契約を結ばずに都内で家事や入浴をしていたため、県選管は「生活の中心は横浜市にない」と判断した。
公選法は地方公共団体の議会の被選挙権について「3カ月以上市町村の区域内に住所を有する者」を要件の一つとする。
青葉区の50代男性が選挙後、市選管に当選無効を求める異議を申し出たが棄却され、7月に同区の70代男性が県選管に審査を申し立てていた。〔共同〕