ソニーが音楽出版最大手の米子会社、ソニーATVミュージックパブリッシングの資本構成の見直しに着手したことが8日、分かった。米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)が、ソニーATVに折半出資する故マイケル・ジャクソン氏の遺産管理財団にソニーが持ち株の売却を検討していると報じた。
ソニーATVはソニーの米子会社とマイケル・ジャクソン氏が1995年に折半出資で設立。楽曲の著作権管理を主力事業としている。
ソニーと同財団は片方がもう一方の株式を買い取れる契約を結んでいる。ソニーはその契約をこのほど行使し、同財団と資本構成の見直し協議に入った。交渉次第でソニーが株式を買い取る可能性も残る。定額制の楽曲のネット配信サービスが普及期に入り、コンテンツを管理する音楽出版ビジネスは堅調な成長を見込める。
ソニーATVはテレビ番組や映画、広告、ネット配信サービスなどを通じ、楽曲が使われるたびに生まれるライセンス料を徴収して作曲家や作詞家に印税を分配する。ビートルズやボブ・ディラン、レディー・ガガ、テイラー・スウィフトなど200万曲以上の楽曲を管理する。