【NQNニューヨーク=川内資子】9日のニューヨーク外国為替市場で円相場は4日ぶりに反落し、前日比30銭円安・ドル高の1ドル=120円20~30銭で取引を終えた。アジア、欧州株式相場が総じて上昇し、投資家が運用リスクを取って「低リスク通貨」とされる円を売る動きが優勢となった。
米株式相場はやや方向感に乏しかったため、ニューヨーク市場では円相場も小動きとなった。8日公表の9月開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨を受けて、米連邦準備理事会(FRB)による早期の利上げ観測はやや後退。積極的に円売り・ドル買いを進める動きは見られなかった。
ダドリー・ニューヨーク連銀総裁が米CNBCテレビのインタビューで、FRBは年内に利上げするとみていると述べた。イエレンFRB議長らほかの金融当局者による最近の発言に沿う内容として、相場の反応は限られた。
円の安値は120円35銭、高値は120円17銭だった。
円は対ユーロで続落し、前日比1円35銭円安・ユーロ高の1ユーロ=136円55~65銭で取引を終えた。ユーロが対ドルで上昇したのにつれ、円売り・ユーロ買いが優勢となった。
ユーロはドルに対して続伸し、前日比0.0080ドル高い1ユーロ=1.1350~60ドルだった。早期の米利上げ観測の後退を背景としたユーロ買い・ドル売りが続いた。
ユーロの高値は1.1387ドル、安値は1.1335ドルだった。