16日午前の東京外国為替市場で円相場は反落した。12時時点は前日17時時点に比べ1円10銭円安・ドル高の1ドル=121円71~74銭だった。9時すぎに121円91銭近辺まで下げ幅を広げた。15日の原油高や米株高で投資家の間に運用リスクをとろうとの機運が強まり、16日の日経平均株価は急反発した。外国為替市場では「低リスク」の円への売りが優勢になった。米国で約9年半ぶりの利上げが決まるとの観測もドル買いを誘った。国内輸入企業がドルの手当てに動き、円安・ドル高を後押ししたようだ。
午前中ごろからは円の下値は堅くなった。日本時間17日未明の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表を見極めたいとして、一段の円売りには慎重なムードもあった。9~12時の円の高値は1ドル=121円59銭近辺で値幅は32銭程度だった。
円はユーロに対しては反発した。12時時点は前日17時時点に比べ11銭円高・ユーロ安の1ユーロ=133円19~22銭だった。対ドルのユーロ安が波及した。その後は対ドルの円売りや日経平均の上昇に連動した円売り・ユーロ買いが広がり、円は伸び悩んだ。
ユーロはドルに対しては反落した。12時時点は同0.0111ドルユーロ安・ドル高の1ユーロ=1.0941~45ドルだった。米利上げ開始が決定的との思惑からユーロ売り・ドル買いが進んだ。〔日経QUICKニュース(NQN)〕