関西電力の八木誠社長は25日、大阪市内で記者会見し、高浜原子力発電所3、4号機(福井県)の再稼働が順調に進めば2016年度に電気料金を引き下げる方針を表明した。原子力規制委員会の安全審査が続いている大飯原発3、4号機(同県)については「対応がおおむね完了した」との認識を示し、再稼働できれば「さらなる値下げを検討したい」と述べた。
原発が再稼働すると、代替となる火力発電で使う燃料費が少なくて済む。八木社長は具体的な値下げ幅について言及を避けたが、「高浜の再稼働で生じる燃料費の差を還元する」と説明した。
16年3月期の業績に関し、八木社長は「高浜の再稼働の具体的な時期が見通せず、現時点の業績予想は未定」としつつ、「今期はなんとしても黒字にするという強い思いがある」と語った。