衆院北海道5区と京都3区の両補選(24日投開票)について、朝日新聞社は16、17日、電話調査を実施し、取材で得た情報と合わせて情勢を探った。北海道5区は無所属新顔の池田真紀氏と自民新顔の和田義明氏が激しく競り合っている。京都3区は民進前職の泉健太氏が優勢だ。
いずれも有権者の4割前後は投票態度を明らかにしておらず、情勢が変わる可能性もある。
投票態度を明らかにした人を分析すると、北海道5区は「野党統一候補」の池田氏が民進、共産両支持層の8割以上を固め、無党派層からも6割の支持を得ている。職業別では主婦層の支持が厚い。
故・町村信孝前衆院議長の娘婿で、地域政党「新党大地」の支援を受ける和田氏は、自民、公明の両支持層をまとめているが、無党派層の支持では池田氏に後れをとっている。
■京都3区 泉氏が優勢
京都3区では、泉氏は民進支持層を固め、自主投票を決めた共産支持層の9割近くの支持を集めているほか、自民、公明両支持層にも浸透。無党派層でも9割近い支持を得ている。
一方、おおさか維新新顔の森夏枝氏、無所属新顔の田淵正文氏、日本のこころ新顔の小野由紀子氏、無所属新顔の郡昭浩氏、幸福実現党員で新顔の大八木光子氏は厳しい。森氏はおおさか維新支持層をまとめたものの、自民支持層の支持は3割弱にとどまり、無党派層に浸透していない。
同時に実施した世論調査では、2014年の衆院選京都3区で誰に投票したか質問した。前回、辞職した宮崎謙介氏(自民を離党)に投票したと答えた人の6割が、今回は泉氏に投票する意向を示し、最も多かった。
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〈調査方法〉 16、17の両日、コンピューターで無作為に作成した番号に調査員が電話をかける「朝日RDD」方式で、衆院北海道5区、京都3区の有権者を対象に調査した。世帯用の電話と判明した番号、有効回答、回答率は、北海道5区が972件、570人、59%、京都3区が831件、517人、62%。