アルミ箔のお皿に盛った簡単パスタ。いろどりの良さも食欲を引き出すポイント
被災地では水に不自由する状況です。ほんの少しの水で作れるレシピを集めました。
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■サバみそトマトパスタ
トマトの水煮缶とサバのみそ煮缶を使います。「トマトとみそは大変相性がいいんです」と料理研究家の藤井恵さん。フライパン一つでできて、包丁も使いません。ニンニクがなければ、抜いても作れます。
【材料】(2人前)トマトの水煮缶1缶(400グラム)、サバみそ煮缶1缶(180グラム)、早ゆでパスタ100グラム、すりおろしニンニク小さじ半分、赤唐辛子(小口切り)1本分、オリーブ油大さじ2、水1カップ
【作り方】
(1)トマトの水煮缶を開け、トマトを細かくつぶす。
(2)フライパンにオリーブ油とすりおろしニンニクを入れ、中火にかける。
(3)ニンニクの香りが立ったら赤唐辛子を加えてひと炒めし、トマトの水煮を加える。火を強めてかき混ぜつつ、煮立ったら火を弱め、2~3分煮る。
(4)水を加えてかき混ぜ、サバを加え、サバの身を少し崩す。
(5)煮立ったら、パスタを加え、弱めの中火で表示のゆで時間よりやや長めに煮る。仕上げに塩コショウで味を調える。
ソースを作る際にトマトの水煮をしっかり煮立たせるのが、ポイント。トマトの酸味が飛び、うまみが凝縮されます。最初はオリーブ油がトマトと混ざらず、縁に輪のように浮かんで見えていますが、かき混ぜながら煮ていくと次第になじんでソースが一体化し、味がまろやかになっていきます。「パスタも直接ソースの中でゆでると、パスタのうまみが加わり、余分に調味料を入れる必要がありません」と藤井さん。
水分が飛んでしまわないよう、パスタを入れたら火加減は弱めの中火に調節。水が少ない分、丹念にほぐしてください。ゆでる時間は表示時間より少し長めに、加減を確かめながら。途中で煮詰まってしまったら、水を加えます。
パスタの量を多くする場合や早ゆでではない普通タイプを使う場合、水の分量を増やす。
■アルファ化米をジュースで戻す
水分を加えるだけで、やわらかいご飯になるアルファ化米。水や湯がない場合、どうするか。日本災害食学会顧問の奥田和子さんは「野菜ジュースやフルーツジュース、お茶など、手近な飲み物を加えてみて」とアドバイス。特に野菜ジュースを加えたアルファ化米は、ケチャップライスのような味になる。
■アスパラガスのピリリあえ
【材料・2人前】グリーンアスパラガス6本(80グラム)、水大さじ3、調味料(砂糖小さじ1、しょうゆ小さじ1、トウバンジャン少々)
【作り方】
(1)アスパラガスを一口大に切り根元を切り落とす。
(2)小鍋に水を入れて火にかけ、アスパラガスを中弱火で煎り煮する。
(3)ボウルに調味料を混ぜ合わせ、アスパラガスに加えてよくあえる。
アスパラ1束をゆでる時の水の量は大さじ3。料理研究家の坂本廣子さんは少量の水で煎り煮する「節水煮」を勧める。あくの少ないブロッコリーや絹さやもこれでオーケー。「火を使う時間が短くてすむし、栄養も逃げません」
■フライパンホイル焼き
【材料】(4人前) サケの水煮缶(大)1缶、キャベツ100グラム、エノキ2分の1袋、ピーマン1個、ニンジン50グラム、砂糖小さじ1、酒、しょうゆ、みそ各小さじ2、バター10グラム
【作り方】
(1)キャベツは手で食べやすい大きさにちぎる。エノキはほぐし、ピーマンは細切り、ニンジンはピーラーで薄くそぐ。
(2)4枚のアルミホイルに4等分した(1)、サケ缶、調味料、バターを入れて包む。
(3)フライパンに(2)を入れてふたをし、中火で5~6分焼く。
■缶詰パスタ
【材料】(2人前) パスタ140グラム、水300cc、トマト水煮缶200cc、ツナ1缶(小)、コーン2分の1缶、しょうゆ小さじ1、米粉大さじ1、パセリ5グラム
【作り方】
(1)フライパンで水を沸かし、沸騰したらパスタを半分に折って入れて指定の時間ゆでる。
(2)そこにトマト水煮、ツナ、コーンを加えてあえ、味をみてしょうゆを加える。
(3)とろみをつけたいときは、米粉をふって混ぜる。
(4)仕上げにパセリをハサミで切って散らす。具材に野菜を入れたいときはパスタと一緒にゆでる。
(2012年8月26日掲載「かしこいおかず」、2016年2月28日掲載「くらしの扉」、2012年6月5日掲載1生活(大阪本社版)、2015年3月23日掲載「くらしの扉」、2013年6月19日掲載「1生活」から再構成)