松本文明・内閣府副大臣(自民、衆院比例東京)が代表を務める自民党支部が、事務所を置く東京都内のマンション一室の家賃として、部屋を所有する松本氏の妻に少なくとも6年間で計約1360万円を支払っていたことがわかった。政治資金が親族に流れた形だが、松本氏の事務所は「法律上の問題はないと認識している」とコメントした。
事務所によると、マンションは東京都中野区の地下鉄駅のそばにあり、2006年10月に松本氏の妻が6階の部屋を購入した。政治資金収支報告書によると、遅くとも07年2月までに事務所として使用を開始。当初の家賃は月額18万円で、10年から19万1800円になった。10年以降は税金が原資の政党交付金を家賃に充てていた。
事務所近くの不動産業者によると、部屋の広さは約70平方メートルで、管理費を合わせた現在の家賃相場は17万円前後だという。
支払額が周辺の家賃相場よりも高い場合、親族への利益供与とみなされる場合もあるが、松本氏の事務所は、「相場より高いのであれば、家賃の減額請求を検討したい」としている。
松本氏は、熊本地震で現地対策本部長を務めていたが、就任5日で交代。今月16日の政府とのテレビ会議で自身らにおにぎりなどの差し入れを要請していたことが発覚、野党が国会で追及していた。