仙台市にある東北学院大サッカー部の男子学生3人が、アルバイト先の飲食店に来店した同部員や硬式野球部員ら約30人に正規の値段より安く食事を提供していたことが分かった。大学はサッカー部を活動停止処分とし、硬式野球部も活動を自粛している。
大学によると、3人が働いていたのは仙台市泉区の大手飲食チェーン店。昨年10月から約2カ月にわたり、レジを不正に操作するなどしてサッカー部員ら約30人に複数回、店に無断で安価な食事を提供した。店で経理上の計算が合わなくなったことから発覚し、店を運営する会社から今年2月、大学に通報があった。
大学は店の損失分数万円を弁済したうえで、3人を停学処分に。同部に対しても2月から1年間の対外試合禁止と半年間の活動停止処分を課した。監督と部長は辞任した。
その後、問題は他部にも波及。内部調査で、硬式野球部員も不正に食事の提供を受けていたことが今月22日に分かった。同部は23日から活動を自粛し、28日から始まる仙台六大学春季新人戦の出場を辞退。6月の東北地区大学野球選手権も出場辞退する可能性もある。監督と部長は辞任を申し出ており、学長預かりになっている。
事態を重くみた大学は6月から調査対象を全学生に広げる方針で、学内の全課外活動の監督責任者に調査を求める。