4回戦で途中棄権し、自身初の8強入りはならなかった錦織=ロイター
(4日、テニス・ウィンブルドン男子シングルス4回戦)
錦織の表情がどんどん険しくなった。ベンチに戻るたびに、うつむき、タオルで顔を覆う。思っていた以上に、痛めていた左脇腹のけがは深刻だった。
錦織、途中棄権で8強入り逃す テニス・ウィンブルドン
試合前練習は予定より早く切り上げた。「前の試合と比べものにならないくらい痛かったので、難しいのはわかっていた。最初からサーブも打てなかった」
不安は的中した。第1セットの第1ゲーム。チリッチの200キロ超のサーブに、錦織の足は動かない。このゲームは4本のサービスエースだけで奪われた。
しかも、この日の錦織のサーブの最速は160キロ台。いつもより30キロ以上も遅い力ないサーブがほとんどだった。ショットも精彩を欠き、最後まで戦い抜く力は残っていなかった。
第2セットの第6ゲーム前には…