キール大統領派とマシャル副大統領派による大規模な戦闘が再発した南スーダンの首都ジュバで11日、両派が共に、自らの支配下の兵士らに停戦を命じた。ロイター通信などが伝えた。停戦は11日午後8時(日本時間12日午前2時)に開始されたとされるが、戦闘が停止されるかは不明だ。
ロイターや現地メディアによるとキール大統領は11日、政府軍に対し、旧反政府勢力への攻撃を止めるよう命じた。大統領派の報道官は「すべての司令官は大統領により戦闘の停止を命じられた。今後、状況は平穏になる」と言明。旧反政府勢力側の投降者は保護されるとしている。
一方、旧反政府勢力を率いるマシャル副大統領は地元ラジオで「大統領は停戦を宣言した。私もこれに応じたい」と述べた。キール氏とマシャル氏が電話で会談したとも報じられている。ただ命令に従わない兵士もいるとみられる。
ジュバでは8日以降、市内に軍用車両やヘリコプターなどが展開。戦闘で市民を含む百数十人から数百人が死亡した模様だ。国連施設も戦闘に巻き込まれ、国連文民保護地区で少なくとも避難民2人が死亡し、35人前後が負傷した。国連が避難民を守りきれない事態に陥り、国連要員にも犠牲者が出ている。(三浦英之、ニューヨーク=金成隆一)