顧問先の4法人に計4169万円の脱税を指南したとして、大阪国税局は、大阪市内の会計事務所に勤務していた岡上正昭・元副所長(60)=大阪府河内長野市=を法人税法違反の疑いで大阪地検に告発した。4法人と社長や経理担当者ら計5人も同法違反容疑で告発され、重加算税を含めた追徴税額は1565万円に上るとみられる。
関係者によると、岡上元副所長はいずれも大阪府内にある電気工事や金属加工、建設、印刷の4法人の社長らに脱税を指南。架空請求書を作成して外注加工費を計上するなどし、2014年7月期までの2~3年間に計1億8012万円の所得を隠し、法人税を免れた疑いが持たれている。
岡上元副所長は税理士や公認会計士の資格は持っていないが、93年から会計事務所に勤務し、04年から副所長として顧問先の決算書類や税務申告について助言するなどしていた。不正が発覚する前の昨年8月に退職したという。