トルコ・イスタンブールの空港で、戦車の前に立つ男性=ロイター
トルコでクーデターとみられる混乱が起きた。現地に住む日本人は外出を控え、テレビなどで情報を得ようとしながら不安な夜を過ごした。
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イスタンブールの旅行会社で働く土屋とも江さん(44)は朝日新聞の電話取材に対し、「与党を支持する多くの人が路上に繰り出し『トルコ万歳』などと叫んでいる。午前3時なのにモスクからは大音量で『神は偉大なり』などと繰り返している。子どもが聞いたら怖いと感じるかもしれない。軍楽隊の行進曲も聞こえる」と話した。
土屋さんによると閉鎖された空港周辺は、動けなくなった車や人で渋滞している。銀行のATMに預金を引き出そうとする人が詰めかけ、しばらく買い物ができなくなると考えて買い出しに行く人もいるという。
トルコ政府は、今回のクーデターの首謀者は、エルドアン大統領の政敵で米国に亡命中のイスラム教指導者、ギュレン師の支持者らだと示唆している。土屋さんは「事実はわからないが、今回のクーデターは『政府の自作自演』とみる人もいる。誰かを黒幕に仕立てることで、政権への支持を高めようとしているのではないかとの見方も流れている」という。
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