インタビューに応じる岩田一政・元日本銀行副総裁
日本銀行が15日公開した2006年1~6月の金融政策決定会合の議事録から、同年3月に量的緩和の解除を決めた詳しい経緯が明らかになった。いまの日銀が学ぶべき教訓は何か。当時、日銀副総裁だった岩田一政・日本経済研究センター理事長にきいた。
06年の量的緩和解除、金利上昇を強く警戒 日銀議事録
――量的緩和の解除を、振り返ってどう評価していますか。
「01年3月に量的緩和を始めたときの条件が『物価上昇率が安定的にゼロ%以上』になることだった。物価は05年11月から3カ月連続で前年比プラスとなり、そこで解除しなければ約束違反になるとの議論もあった。05年夏から都市部の地価が上がるなどバブルの兆候もあり、解除は適切だったと思う」
――黒田東彦総裁は13年3月…