北朝鮮による3日の弾道ミサイル発射で、韓国のミサイル防衛(MD)の情報収集に死角があることが明らかになった。韓国軍は当初1発とした情報を約5時間後に2発と修正。米軍の情報が自動共有されないためで、中国に配慮してMDを独自開発する方針の課題をさらけ出した形だ。
北朝鮮、弾道ミサイル発射 半島を横断、日本海に落下か
北朝鮮は3日午前8時前にノドン中距離弾道ミサイル2発を相次いで発射。1発目は直後に爆発したが、2発目が約千キロ飛行した。韓国軍は午前8時40分過ぎに発射数を1発と発表。同11時20分過ぎに2発とした米戦略軍の発表を受け、午後1時過ぎに修正した。
韓国軍合同参謀本部広報室長は4日の記者会見で「北のミサイル発射の動向は、韓米がリアルタイムで情報共有している」と釈明した。
だが、軍事関係筋によれば、北朝鮮が弾道ミサイルを発射した場合、米早期警戒衛星の赤外線センサーが熱源を探知。韓国軍は、烏山(オサン)米空軍基地を通じて情報を得る。ミサイルが数キロ以上飛行すれば、韓国軍独自のレーダーで航跡を把握できるが、発射直後の爆発や墜落は追跡できない。
日本の場合、1998年8月に…