宅配注文サイト「出前館」を運営する「夢の街創造委員会」(大阪市中央区、ジャスダック上場)の株価を不正に操作したとして、金融商品取引法違反(相場操縦)の罪に問われた同社創業者の花蜜伸行被告(47)の初公判が4日、東京地裁であった。花蜜被告は「他人を巻き込む相場操縦の意図はなかった」と起訴内容を否認した。
宅配注文サイト「出前館」創業者らを告発 相場操縦容疑
起訴状によると、花蜜被告は2013年7月と同12月~14年1月に、高値で大量の買い注文を出すなどして、相場をつり上げたとされる。14年4~5月にも、大量の買い注文を出して株価を高値で固定した罪にも問われている。
冒頭陳述などによると、同社は花蜜被告が1999年に創業。いったん経営から離れたが、13年に特別顧問に就任した。検察側は、被告が顧問になったことで株価が上昇したように見せかけようと、株を大量購入したと指摘。高値で大量の買い注文を入れるなどの手口について、花蜜被告に依頼されて証券口座を開設していた知人らが、証券会社から複数回注意を受けていたことも明らかにした。
花蜜被告は閉廷後に会見し、「会社への愛着から、企業価値を高めたい一心だった。人をだまそうというつもりはまったくなかった」と強調した。