(5日、ソフトバンク3―2日本ハム)
強烈な一発を浴びたことが、左腕の心に火をつけた。「全球種、ブルペンからすごく感じが良かった」とソフトバンク先発の和田は言う。だが一回、日本ハムの4番・中田に中堅への2ランを浴びる苦しい立ち上がり。痛恨のアーチに「自分を過信しすぎた。あれで身が引き締まった」。
ここからの修正力が、ベテランの本領だ。相手の直球狙いをかわすように、以降、要所ではチェンジアップを次々と決めた。「気持ちがこもっていた」と工藤監督が振り返る通り、いつもの冷静さは脇に置き、三振を取る度にマウンド上で拳を握った。珍しく感情を前面に出した120球に、和田は「それだけ大事な試合ということ。勝手にスイッチが入りました」。
猛追を仕掛ける日本ハムを相手…