女子48キロ級の表彰式で、銅メダルを掲げる近藤亜美(右から2人目)=竹花徹朗撮影
(6日、柔道 女子48キロ級)
試合終了間際、長身の相手の懐に飛び込むようにしてかけた技が「有効」。柔道女子48キロ級の近藤亜美(21)は3位決定戦に勝利すると、右手を振り下ろし、笑顔を見せた。しかし、礼をした後は、こみ上げてきた悔しさをこらえるように顔をしかめた。
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5歳で柔道を始めた。大の負けず嫌い。40度近い発熱を押して大会に出場したこともある。試合が終わるたびに母清美さん(50)の胸へ倒れ込み、それでも優勝した。幼いころに勝負の心得を説いたのは、学生相撲の経験がある父敬造さん(54)だった。「柔道は4分。どんな相手でも1秒はスキがある。だから、1回はチャンスがある」と言い聞かせ続けた。
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