常葉菊川―秀岳館 六回表常葉菊川無死、山本は左中間に本塁打を放つ。捕手九鬼=奥田泰也撮影
(12日、高校野球 秀岳館6―1常葉菊川)
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1点を追う六回、常葉菊川の先頭は9番山本。頭の中に「出塁」はない。「三振か、ホームランか」。2球目、高めに入った直球を強振し、左中間席に本塁打をたたき込んだ。「『恐怖の9番』って言われているんです。ちまたでは」と笑った。
山本に限らず、全員が振りまくった。静岡大会で16個を記録した犠打は、この日ゼロ。高校通算48本塁打の1番栗原は「菊川の攻撃野球を全国にみせたかった。楽しんでやれました」。最後は相手の強打に屈したが、涙はなかった。
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●森下監督(常) 「相手の内角球を打てなかったのが残念だが、選手は力のある相手と思う存分に戦えたと思う」。自身は静岡大会後に一度は部員に7月末で退任する意向を表明したが、学校側の要請を受けて甲子園で指揮を執った。今後については、「まだ決まっていません」と多くは語らなかった。
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●落合(常) 「粘って投げられたが、後半は弱いところが出た。相手が一枚も二枚も上でした。仲間と思い切りプレーできて、甲子園は楽しかった」