聖光学院―東海大相模 一回裏東海大相模2死一、二塁、右越え3点本塁打を放ち、ベンチにタッチで迎えられる斎藤=遠藤真梨撮影
(27日、選抜高校野球 東海大相模12―3
聖光学院)
東海大相模・斎藤礼二
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思い出深い日になった。
一回、3点を奪って逆転し、なお2死一、二塁で左打席へ。内角のカーブに体を回転させた。「びっくり。ファウルにならなくて良かった」と振り返った打球は、右翼ポール際への3点本塁打に。高校通算本塁打は練習試合で2本だけという「8番・投手」は「今大会、チームで一番最初に打っちゃいました」と笑った。
昨秋の神奈川県大会7試合を無失点に抑えたエース。その決勝で右手に死球を受けて骨折した。関東大会は棒に振り、この試合が約半年ぶりの公式戦登板だった。九回2死まで投げて3失点。久しぶりの失点にも「チームが勝てばベスト」と気にしない。それよりも甲子園初勝利をかみしめた。
うれしいことがさらに重なった。この日は母の徳江(のりえ)さんの誕生日。お立ち台で「ホームランボールってもらえるんですかね?」。にこにことした笑みが印象的な17歳は、最高のプレゼントを手にした。(坂名信行)