職員手作りの缶バッジなどのグッズを必死に紹介するもずやん。販売はしておらず、イベント会場で無料で配っている=5日、大阪府庁
大阪府のキャラクターで広報担当副知事の「もずやん」がピンチだ。府が財政難の中、出張などのための活動費を自ら稼ごうと、グッズを作って販売できる権利を売り出したが応募はゼロ。資金が不足すれば、今後のPR活動に「黄信号」がともる。
松井一郎知事は今年度、もずやんは活動費を自ら稼ぐという原則を打ち出し、関連予算を昨年度の750万円から54万円にばっさりと削った。収入を出張などの活動費に充てようと、8月4日からグッズ制作業者を公募した。業者は著作権・商標権使用料44万円を最低価格として支払う代わりに、もずやんのグッズを制作し、約1年間販売する権利を手に入れ、収益は全額を受け取れる。
府は複数の業者が応募すると見込み、グッズのデザインや使用料の価格などを比較して選考する計画だった。しかし、8月29日の締め切りまでに一件も応募がなかった。
府はもずやんのテーマソング「タッタカもずやん」に合わせてダンスを踊る動画も一般から公募。再生回数の上位3位までが10月8日のもずやんの誕生日イベントで踊れるとアピールしたが、今月5日の締め切りまでに応募はわずか5組。このうち2組はもずやんの友達の府内の商店街や企業のゆるキャラだった。
もずやんが憧れる熊本県の営業…