反体制派が掌握するアレッポ東部にあるマナル・アフマドさんの自宅周辺。8月11日、激しい空爆を受けた=アフマドさん撮影
シリア内戦をめぐり、米国とロシアは10日、12日の日没からアサド政権と反体制派を停戦させることで合意した。2月に米ロが結んだ停戦合意は有名無実化しており、まずは1週間ほどの停戦維持をめざす。「最激戦地」の北部アレッポでは反体制派の掌握地域が政権軍に包囲され、約30万人が人道危機に陥っている。餓死を恐れる住民は、合意が守られることを切望している。
ケリー米国務長官とロシアのラブロフ外相は10日未明、スイス・ジュネーブでの会見で、アサド政権も反体制派も停戦に前向きだと述べた。だが両者が順守する保証はない。互いに相手への不信感は強く、過去5年以上、国際社会の仲介は成果を出せなかった。
「政権軍に包囲されてから、肉も果物も市場から消えた。腹をすかせた子どもに『包囲はいつ終わるの?』と聞かれるが、何も答えられない」
8日、朝日新聞の電話取材に応…