衆院憲法審査会は26日、新しい会長に自民党の森英介元法相をあてる人事を決めた。参院側は現会長の柳本卓治氏が続投する。衆参両院で「改憲勢力」が3分の2を占める中、憲法改正論議の再開に向けた陣容が固まった。
衆院憲法審査会長、森英介氏就任へ 保岡会長留任に異論
森氏は当選9回。党憲法改正推進本部長を務めていた。前審査会長の保岡興治氏は森氏と入れ替わり、同本部長に就任した。一方、会長代理には民進党の武正公一氏が、与党筆頭幹事には自民党の中谷元・前防衛相がそれぞれ就任した。
憲法改正論議をめぐっては、衆院審査会で憲法学者3人が2015年6月に安全保障関連法案を批判。民主党(現・民進党)の岡田克也代表(当時)が「安倍政権下では憲法改正は議論しない」と表明し、実質的な審議が中断。参院側も自民議員の失言がきっかけで今年2月以降、事実上、審議が行われていない。