16日投開票の新潟県知事選について、朝日新聞社は8、9の両日、電話調査を実施し、取材で得た情報と合わせて情勢を探った。自民、公明が推薦する前長岡市長の森民夫氏(67)がやや先行し、共産、社民、生活の推薦を受けた医師の米山隆一氏(49)が激しく追っている。
行政書士の後藤浩昌氏(55)と元団体職員の三村誉一氏(70)は厳しい。有権者の4割が投票態度を明らかにしておらず、情勢は変わる可能性がある。
投票態度を明らかにした人でみると、森氏は自民支持層の8割を固めた。米山氏は、自主投票を決めた民進を離党して立候補したが、民進支持層の7割の支持を得ている。全体の半数を占める無党派層からの支持は拮抗(きっこう)している。
年代別では森氏が40代を中心に支持を集め、米山氏は60代の支持が厚い。職業別では森氏が事務・技術職層や製造・サービス従事者層、米山氏が主婦層の支持を比較的集めている。
あわせて実施した世論調査で、争点となっている東京電力柏崎刈羽原発の再稼働への賛否を尋ねると、「賛成」は20%、「反対」は66%だった。「賛成」と答えた人の8割が森氏を支持し、「反対」と答えた人の支持は森氏と米山氏が分け合っている。
◇
〈調査方法〉 8、9の両日、コンピューターで無作為に作成した固定電話の番号に調査員が電話をかけるRDD方式で、新潟県内の有権者を対象に調査した。有権者がいる世帯と判明した番号は2017件、有効回答は1194人。回答率は59%。