グテーレス氏=4月12日、米ニューヨークの国連本部、金成隆一撮影
国連総会は13日、年末に退任する潘基文(パンギムン)事務総長の後任に、ポルトガル元首相で前国連難民高等弁務官のアントニオ・グテーレス氏(67)を任命する決議を全会一致で採択した。グテーレス氏は来年1月に第9代事務総長に就く。任期は5年間で、事務局トップとして国連を率いることになる。
国際社会は今世紀最大の人道危機といわれるシリア内戦や、第2次世界大戦後で最悪の規模の難民・避難民問題に直面しており、グテーレス氏は直後から手腕が試されることになる。
今回の後任選出を巡っては、計13人が立候補し、初の「女性」や「東欧」出身の総長誕生となるか注目されたが、安全保障理事会が実施した全6回の予備投票でグテーレス氏が最多得票し、首位を維持。安保理は6日、グテーレス氏を任命するよう国連総会に勧告する決議を採択していた。(ニューヨーク=金成隆一)