政府は28日、今年のノーベル医学生理学賞の受賞が決まった大隅良典・東京工業大栄誉教授(71)、前衛芸術家の草間彌生氏(87)、作家の平岩弓枝氏(84)ら6人に文化勲章を贈ることを決めた。文化功労者には、経済学者の岩井克人・東京大名誉教授(69)、歌人の岡井隆氏(88)、俳優・歌手の杉良太郎氏(72)=本名・山田勝啓=、作家の津村節子氏(88)=本名・吉村節子=ら15人を選んだ。
文化勲章の親授式は11月3日に皇居で、文化功労者の顕彰式は同4日、東京・虎ノ門のホテルオークラ東京で行われる。
ほかに文化勲章を受けるのは、作曲家の船村徹氏(84)=本名・福田博郎=、日本近世文学研究の中野三敏・九州大名誉教授(80)、集団遺伝学の太田朋子・国立遺伝学研究所名誉教授(83)=本名・原田朋子。
文化功労者はほかに、書家の尾崎邑鵬(ゆうほう)氏(92)=本名・尾崎敏一=、体操初の五輪金メダルを獲得した小野喬氏(85)、「妖怪学」の小松和彦・国際日本文化研究センター所長(69)、書家の小山やす子氏(92)、植物分子生物学の篠崎一雄・理化学研究所環境資源科学研究センター長(67)、東南アジア地域研究の白石隆・政策研究大学院大学長(66)、合唱指揮者の田中信昭氏(88)、日本美術史家の辻惟雄・東京大名誉教授(84)、情報科学の西尾章治郎・大阪大総長(65)、物性物理学の福山秀敏・東京大名誉教授(74)、音声工学の古井貞熙・東京工業大名誉教授(71)が選ばれた。
文化勲章で女性が3人同時に受章するのは過去最多。文化勲章での絵画・彫刻分野の受章と、文化功労者で音声工学分野の顕彰は初めて。