神奈川県厚木市は28日、部下に対して「ぶっとばすぞ」と暴言を吐くなどのパワーハラスメントがあったとして、市の男性部長(58)を同日付で停職2カ月の懲戒処分にしたと発表した。同じ部の労務管理を担当する次長(58)は減給2カ月(10分の1)、小林常良市長と副市長2人も減給1カ月(同)とした。
部長は「指導だった」としているが、机をたたいたことについては反省も口にしているという。
市職員課によると、部長は部下の課長や係長に対し、議会用の資料が不十分だなどと指摘して、「ばかやろう」「ぶっとばすぞ」などの暴言を吐いたり、資料を何度も作り直させたりしたという。
2人は精神的疾患で2カ月の療養が必要と医師に診断され、療養休暇中。2人から相談を受け、市が職員19人に聞き取り調査をしたところ、10人以上がパワハラ行為を見たり聞いたりしていた。6月中旬から、療養に入る直前の9月中旬まで頻繁にあったという。
同市でパワハラによる処分は初めて。市は29日付で部長を総務部付け専任参事とする人事も発表した。(須田世紀)