内閣府が過去に購入した物品のうち、防災無線装置など200点あまりが帳簿には記録してあるのに、どこにあるのか分からない状態だったことが会計検査院の調べでわかった。総額は計64億4千万円にのぼる。内閣府によると、これらは廃棄されたとみられるが、帳簿に記録されたままになっていたという。
国が機械や器具といった物品を購入した場合には、管理状況などを帳簿に記録する必要がある。検査院が調べたのは、宮内庁などを除く内閣府本府が購入した50万円以上の物品2923点。それらが2014年度末時点の帳簿通りに管理されているかを調べた。
すると、防災無線通信装置(1式9億5千万円)など201点が、「保管中」や「供用中」と記録されているのに現物を確認できなかった。
検査を受け、内閣府が調べたところ、物品の紛失や横流しはなく、すでに廃棄処分されたものばかりだったという。廃棄の際の書面上の手続きを怠ったことが原因としている。