自らバットを振って指導する西武の辻監督(右)
日本シリーズが終わって2週間あまり。各球団は来季に向け動き出している。新監督は2球団で中日・森繁和監督(61)と西武・辻発彦監督(58)。現役時代はともに西武に所属し、今季までは中日で指導した。ここ数年、リーグ優勝から遠ざかる両球団の再建を託されている。
チーム立て直しの第一歩となる秋は、それぞれが対照的な動きを見せた。
西武の辻監督は選手目線に立ち、精力的に動き回った。5日から宮崎県日南市で始まった秋季キャンプ。午前8時過ぎに宿舎から走って球場へ。早出練習から個別の強化練習が終わる午後4時過ぎまで、バットやグラブを手に自ら手本を示して選手に直接指導した。
「そういうプレー、あるよ」などと頻繁に声をかける。ミスに「横着すんな」と怒鳴るだけではなく「ハッハッハ、笑わすな」と明るいムードも作る。「今の選手は昔とは違う」。ヤクルト、横浜(現DeNA)、中日で計13年指導した経験値を生かしている。
■投手陣を再整備へ
一方、ナゴヤ球場と沖縄で行われている中日の秋季キャンプに森監督の姿はない。新外国人獲得のため、10月30日に中米に渡航した。コーチ時代から国際渉外担当の顔も持つ指揮官は、行動を変えなかった。
「最下位で終わった屈辱、悔し…