2年目に向けて抱負を語る中日の京田
昨季セ・リーグ新人王を獲得した中日の京田陽太が、2年目のシーズンに向けて始動している。今季の個人目標には盗塁王や打率3割を挙げているが、一番に狙うのはフルイニング出場。常に試合に出続け、チームに欠かせない存在になる。
1年目で主に1番・遊撃手として、チームトップの141試合に出場。球団の新人として最多となる149安打を放った。その一方で、105三振はチーム最多。打率2割6分4厘、18四球は1番打者として物足りない。この数字をどう改善していくかが課題になる。
昨季終了後から、打席で構えるときに足の幅をやや狭くした。右足を引きあげる打撃フォームを、よりスムーズにするためだ。「去年以上に研究される。僕も倍くらい研究して、色んなことをやらないと」。昨季も打席で立つ位置を投手寄りにしたり、捕手寄りにしたり試行錯誤を重ねた。「ダメなときは引きずらず、次へ次へといいものを見つけていく」。切り替えの早さも一つの武器だ。
昨季の盗塁数はリーグ2位タイの23個で、成功率は6割3分9厘だった。35盗塁を決めた広島・田中の成功率は7割2分9厘。「8割の手前くらいまでいけるようにしたい。しっかり走れる体をつくり、その中で走りやすい姿勢とかを見つけていきたい」と話す。
新人王を獲得し、年末はイベントなどに引っ張りだこだった。その合間を縫って体を動かしていた。「ルーキーの肩書はなくなる。1年目は目をつぶってもらったことも多い。これからは一つのミスでも周りの見方も変わるので、もっと責任を持ってやっていきたい」と自覚を口にしていた。
ナゴヤ球場で練習をした8日は、トレーニングルームで新人たちと顔を合わせてあいさつを交わした。「1年が経つのは早いと思った。もう一度新人のつもりで1球1球元気を出して、去年と同じ気持ちをしっかり持って頑張りたい」
戌(いぬ)年生まれの年男が、さらなる飛躍をめざす。(上山浩也)