漱石から佐瀬蘭舟宛ての書簡=神奈川近代文学館蔵 来月9日、没後100年の命日を迎える夏目漱石(1867~1916)が、教え子の作品を雑誌「ホトトギス」に掲載するため、主宰する俳人の高浜虚子に何度も没にされながらも掛け合い、教え子を励ます様子などがうかがえる書簡8通が見つかった。うち4通が12月3日から横浜市の神奈川近代文学館で公開される。 特集:「夏目漱石」 書簡は漱石の旧制第一高等学校(東大教養学部の前身)時代の教え子で歌人の佐瀬蘭舟(らんしゅう、本名武雄。1881~1946)宛て。佐瀬は一高在学中に作歌活動を始めた。今年7月、遺族が同館に、すでに知られていたものも含め計12通寄贈した。時期は漱石が朝日新聞社に入社、人気作家として多忙だった1907~16年。 1907年4月23日付では、佐瀬の作品について、高浜虚子が「小説としては趣向に感服すべき箇所なくどうもと首をひねり」と掲載に難色を示す様子を伝え、「御(お)気の毒の至(いたり)なれど」と慰めている。「強(し)いてと云(い)えば虚子は小生の云う言をきく男に候、……かかる事に人を強いるは小生の極めて好まざる所故(ゆえ)、万事は小生の不行届(ふゆきとどき)と御見逃し相成度(あいなりたく)」と、教え子に気を使いつつも、漱石が編集者としての虚子を尊重する様子がうかがえる。08年6月26日付では、漱石が虚子に直接渡した佐瀬の原稿が「(ホトトギスに掲載された)前回のよりも余程(よほど)劣る」と返却されたこと、「折角(せっかく)前のがよかったのだから是(これ)を出すのは本人の為(た)めにもよくあるまい」との虚子の言葉を佐瀬に伝えている。一連の書簡では、その後も原稿返却や「ホトヽギスへ片付ける事と致(いたし)」(10年1月17日付)というやりとりが見え、この間2回、佐瀬の小説が同誌に掲載されている。 正岡子規らが発行していた俳句… |
漱石先生、教え子思い 没フォロー、虚子に何度も依頼
新闻录入:贯通日本语 责任编辑:贯通日本语
相关文章
1年夏から一人きりの球児「やめたいと何度も。でも…」
何度も通帳紛失、もしや… 認知症高齢者の貯蓄守れるか
アイシン時代は何度も優勝したが… バスケ・三河の悩み
「阪大の解答例で良い」 外部からの指摘、何度もスルー
寝屋川衰弱死、同級生「異変、何度も担任に訴えた」
漱石「俳句を見てほしい」子規宛ての実物書簡見つかる
「布団何度も汚された」 ニチイ入所者殺害容疑の元職員
「前照灯、何度も左右に」通行者証言 東名夫婦死亡事故
主将に贈った高浜虚子の句とは 甲子園の特別展で展示中
父の異変、妻は気づいた 何度も同じ質問、道迷い帰れず
「吾輩は猫」印税997円也 漱石自筆の領収証、公開へ
風評被害・自主避難者… 今村復興相の発言、何度も物議
遺棄現場周辺、不明当日に何度も走行 女児殺害事件
「学校、大好き」何度も 殺害された9歳女児 千葉
トランプ氏側近、ロシア大使と何度も電話 制裁発表日
都会のPC仕事から猟師に ウリ坊を仕留め、命を実感
「愛の不等辺三角形」漱石から読み解く 本人描いた図も
吾輩ハ、デザイナーデモアル 明治村で漱石の装丁展
漱石国際エッセー、入賞者決まる 最優秀はチャベスさん
黒人男性射殺、妻撮影の動画公開 何度も「撃たないで」
羽賀「弱い自分と何度も戦った」 悩み抜いてつかんだ銅
カヌー羽根田「何度もほっぺつねった」 一夜明け会見
茂木健一郎さん、漱石を語る 「読まないと人生損する」
「漱石アンドロイド」は何をもたらすか 孫×開発者対談
吾輩はロボになる 「漱石アンドロイド」製作へ