職務上入手した捜査情報を漏らしたとして、地方公務員法違反(守秘義務違反)の疑いで逮捕された大分県警別府署の事務職員後藤匡司朗(こうしろう)容疑者(27)=別府市石垣東5丁目=が、漏洩(ろうえい)先から現金を受け取ったことを認める供述をしていることが26日、捜査関係者への取材でわかった。県警は収賄の疑いもあるとみて調べる。
捜査情報漏らした疑い、別府署の事務職員逮捕 大分県警
捜査関係者によると、漏洩先は、別府署が10~11月に風営法違反容疑(無許可営業、年少者雇用)で逮捕した飲食店経営者側。
県警の説明では、後藤容疑者は別府署生活安全課の保安営業係として、風俗店の許認可事務などを担当。9月中旬ごろ、別府署が捜査する事件の情報を、別府市内で携帯電話などを通じ、漏らした疑いがある。
捜査関係者によると、後藤容疑者は「金が欲しくてやった」と経営者側から現金を得たことを認める供述をしているといい、経営者側も現金を渡したと認めているという。現金は数十万円とみられる。県警は、飲食店への家宅捜索に関する情報の見返りだった可能性があるとみている。(女屋泰之)