秋本治さんの新連載4作。左上から時計回りに「BLACK TIGER―ブラックティガー―」「ファインダー―京都女学院物語―」「Mr.Clice―ミスタークリス―」「いいゆだね!」 (C)秋本治・アトリエびーだま/集英社
40年に及ぶ「こちら葛飾区亀有公園前派出所」の連載を9月に終えた漫画家秋本治さん(63)が、新連載4本を集英社の4誌で今月から順次、始める。西部劇ありスパイ活劇あり、下町人情ものも……と多彩。「休むんでしょ?なんて言われたけど、『こち亀』を終えてすぐとりかかった。まだまだ描きたいものがたくさんある」と語る。
特集:「こち亀」
21日発売の「グランドジャンプ」(月2回刊)で連載を始める「BLACK TIGER―ブラックティガー―」は、秋本さんが「自分のルーツ」と語る劇画タッチで、賞金稼ぎの女と荒くれ男たちを描く西部劇。2月発売の「週刊ヤングジャンプ」で始める「ファインダー―京都女学院物語―」はかわいい女子高生4人の青春群像劇。「恋愛要素抜きで女の子たちの日常を描きたい」と話す。
2月発売の月刊誌「ジャンプSQ」の「Mr.Clice―ミスタークリス―」と、3月発売の月刊誌「ウルトラジャンプ」の「いいゆだね!」は、以前手がけたシリーズを復活させて連載する。それぞれ体は女だが頭脳は男のスパイが活躍するアクションと、ブラジル生まれの美女が下町の銭湯を切り盛りする物語だ。
4作とも連載は不定期。「1本描いたら続きは3カ月くらい後にして、その間に別の作品をやる。いろんなマンガを同時に出来て理想的。『こち亀』とは違う、こんな秋本治の世界があることを知ってほしい」
「こち亀」の主人公・両さんは「有給休暇中」といい、秋本さんは「『いいゆだね!』の銭湯にフラッと顔を出したりするかもね」と話した。(小原篤)