日本大学東北高(福島県郡山市)の相撲部顧問らが部員への暴力行為を繰り返していた問題で、同校は19日、相撲部を無期限の休部にした。顧問が同日から自宅謹慎処分を受け、部員を指導できる人がいなくなったため、活動を続けるのが困難になったと説明している。部員は現在3人いる。
相撲部顧問、ゴム製ハンマーで部員を殴る 日大東北高
また、学校側はこの日朝、臨時全校集会を開き、相撲部での問題を約1400人の全校生徒に報告した。同校によると、松井弘之校長は「安全なはずの学校で、そうでないことが起き、申し訳ない。学校全体で暴力への対策をとっていきたい」と謝罪、「新しい学校をつくっていこう」と呼びかけたという。
その直前には臨時教職員会議が開かれ、教職員に経緯が説明された。相撲部の調査とともに、他部で同様のことがないかなどを調べるとして、問題がある場合は早く報告するように話したという。また、22日午後にも保護者説明会を開くことも決め、来年度に向け再発防止のための委員会を学内に設置するという。(奥村輝)
■県知事、報告書提出を要求
この問題で、内堀雅雄知事は19日の記者会見で「こうした問題があったことは残念。今後起こることがないように適切に対応していきたい」と述べ、同校に報告書の提出を求めたことを明らかにした。
県は2013年、私立の小中高校で体罰問題が発生した際、県に報告するよう求める通知を出したが、同校は7月に事態を把握しながら報告していなかった。
県の担当者は「今回の問題は報告すべき事案だ」と指摘。県は1週間以内に暴力の概要などを報告するよう求めており、さらに詳しい報告も求める考えだ。(小泉浩樹)